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Elix、実用的な逆合成解析の検証に向け、Elix Synthesize TM(AI創薬モジュール)を用いて塩野義製薬株式会社と共同研究を開始

ニュースリリース 2022.02.24

「創薬を再考する」をミッションとしたAI創薬企業の株式会社Elix(代表取締役: 結城 伸哉 (ゆうき しんや)/ 本社:東京都千代田区、以下「Elix」または「当社」)は、当社開発の逆合成解析モジュール「Elix SynthesizeTM」を用いて、塩野義製薬株式会社(大阪市中央区、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)が有する化学反応データを活用した逆合成解析の検証に関する共同研究を開始したことをお知らせいたします。

化学分野におけるAIを活用した取り組みとして、活性・物性等の予測や、所望のプロパティを持つ化学構造の生成が行われるようになってきています。また、逆合成解析にAIを活用する取り組みも注目を集めるようになってきています。現状では人が合成経路を検討していますが、知識と経験に左右され属人的になってしまうこと、合成可能性の判断及び合成経路の検討に時間を要するという課題があり、これらを解決する逆合成解析モデルが求められています。しかし、逆合成解析モデルは通常の単純な予測モデルに比べるとより複雑であることから、取り組みは少ないのが現状です。また、モデルの学習には一般的に公共のデータが活用されていますが、学習に使用する十分な量のデータセットがないこと、そしてデータセットそのものの質が高くないことが課題となっています。このような背景から、既存の逆合成解析モデルは創薬現場で利用可能な精度まで至っておらず、さらに処理速度が低いことも課題とされていることから、実用レベルまでの改善が必要とされています。

Elix SynthesizeTMは、他では見られない並列計算による高速処理を特徴とし、大量のデータを高速に処理することで効率よく様々なルートを探索できます。また、収率*、コスト、利用可能な試薬など様々な要素を考慮した、より最適な合成ルートを提案します。前述の項目以外にもクライアントが持つデータに応じて他の項目も考慮してルートを提案することができるデータに応じた高いカスタマイズ性を有しています。

本共同研究では、塩野義製薬が有する独自データに合わせてElix SynthesizeTMをカスタマイズし、高精度かつ高速で、創薬研究に向けた実用可能な逆合成解析モデルの検証を行います。

<本プロジェクトに対する株式会社Elix代表 結城 伸哉からのコメント>
近年ではAIを活用して分子設計を行う事例も多く見かけるようになりましたが、最も大きな課題の一つとして合成可能性を考慮できていないという点が挙げられます。そこで逆合成解析モデルに注目が集まっていますが、①アルゴリズムが複雑、②データセットが不足、という2点が大きなボトルネックとなって実用化に至っていないのが現状です。アルゴリズム、データ、そして現場ニーズの深い理解と互いに異なる強みを活かして、塩野義製薬様と共同研究を行っていくことを楽しみにしています。

*収率:原料物質から目的物質を得る化学反応において、理論上得られる量に対する、実際に得られた目的物質の量の比率

株式会社Elixについて
「創薬を再考する」をミッションとしたAI創薬企業。開発に膨大な時間とコストのかかる創薬の効率を大幅に改善するために、ディープラーニング・機械学習等の最先端技術を応用し、製薬企業、化学メーカー、大学等のクライアント向けに事業を展開。
詳細はウェブサイトをご覧ください。 https://www.elix-inc.com/jp